大規模災害時の支援物資管理

東日本大震災では,支援物資のロジスティクスをめぐり,様々な課題が生じました.本研究では,支援物資のロジスティクスに携わった70を超える組織に対してヒアリング調査を行い,当時の実態と課題について整理しました.加えて,支援物資の定量的な記録を可能な限り収集し,統計分析を行うことでヒアリング調査だけでは知ることのできない実証的特性(支援物資の受入量の時系列的変化,市町村間格差,品目間の差異など)についても明らかにしました.以上の分析結果を踏まえ,今後の大規模災害に備えた支援物資管理体制についての知見を整理したり,同様の問題を繰り返さないために有効であると考えられる支援物資のマッチングシステムの提案と実装を行っています.

関連論文

  • Fukumoto, J. and Miyashita, Y.: Relief supply logistics in the Great East Japan Earthquake,Selected Proceedings of the 13th WCTR, 2013.
  • 東日本大震災における緊急支援物資の流動実態の定量的把握, 平成23年度国土政策関係研究支援事業 研究成果報告書, 2012.